NCE Powerhouse Pro DCC
私の使用している DCC システムは、NCE Corporation の Powerhouse Pro DCC と言うものです。日本にはディーラーがないのでおそらく一般にはほとんど知られていないと思いますが、アメリカでは、Digitrax、Lenz と並ぶ有名なDCC専門メーカーです。Lenz とのデコーダーは他社のコマンドセンターと相性が悪いことがあると聞きますが、NCE は Lenz とも問題もなく他社との相性も非常に良いそうです。もっとも NMRA の規格をきちんと守っていれば問題ないはずなのですが。
Power Pro DCC には、標準タイプとワイヤレスタイプの2種類のキャブコントロールがありますが、私のものはワイヤレスタイプです。ワイヤレスタイプは充電電池がなくなったときなどに、ケーブルをつないで標準タイプのキャブとして使用することもできます。プログラミングもワイヤレスで行えますので、ワイヤレスプログラミングのできない Digitrax のワイヤレスシステムと比べると少しだけ特をした気分になれます。
個人的に考える特筆すべき機能としては以下のものがあります。このシステムを選ぶにあたり、Digitrax の SuperChief Wireless システムとどちらにしようかで悩みましたが、以下の機能を重視して選びました。
1. ローラー型ダイアルと押しボタンと2種類のスピード制御ができる。
2.
独立したよく使うファンクションのボタン(ライト、ホーンなど)
3. 編成運転を楽にする CONSIST 設定ボタン
4.
シリアルポートによるコンピュータからの制御
PowerHouse Pro
システムユニット(コマンドステーションとブースター機能付き)と、ワイヤレスベースステーションです。
ワイヤレスベースステーションとシステムユニットは、キャブバス(Cab Bus) を使い接続します。 |
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Powerhouse Pro
システムユニットの前面パネルです。電源を含めたすべてのケーブルは前面パネルで行います。
向かって左側は運転用トラック、右側はプログラミングトラック用のコネクタと Cab Bus コネクタです。 シリアルポートをコンピュータにつなぎ、RS232C経由で制御をすることが可能です。プログラミングを職業にしている私としては、ぜひ独自のプログラムを書きたいと思う次第でして・・・ |
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Pro Cab
キャブコントロールです。ワイヤレスアンテナが全部写っていませんが、ワイヤレス仕様です。
DCのパワーパックに比べるとたくさんボタンが並んでいるので最初は戸惑いますが、使うボタンもほぼ決まっていますので要は慣れです。 当初はパワーパックの影響もあって、ダイアル式スピードコントロールを使っていましたが、ボタン制御も慣れると簡単です。今、何ステップ目かとかすぐわかりますし。 下から2列目の4つのボタンは CONSIST 制御、いわゆる編成を組むためのボタンです。簡単な操作で異なるアドレスの車両を編成として組むことができます。 赤いボタンは非常停止ボタンです。 |
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私が標準で使用しているデコーダーです。左から・・・
SoundTraxx の DSX サウンドデコーダーです。サウンドのみで、モーターなどの制御はできません。比較的大きな形状ですのでテンダーに積んで使用しますが、サウンドカムの配線をキャブにまわさないといけないのと、その大きさが今ひとつと言ったところです。音は感動物です。 Lenz の安価な LE-1000W です。ヘッドライト機能がついているだけなので、まとめ買いで1個あたり $12 ととても安価です。電車に最適! NCE のサイレントドライブ機能付き D13SR です。Lenz のデコーダーではファンクションが足りない場合に使用します。実売価格 $20 程度。 TCS の超小型デコーダー M2 です。この大きさ(1.4cm x 1.0 cm 程度)で、通常 1.0A / ピーク 2.0A の出力と3つのファンクションを持っています。もちろんサイレントドライブ。蒸気機関車に使用しています。 |
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こちらは、TCS の Fleet
Lighter
デコーダー、車両のライト制御に特化したファンクションデコーダーです。
2系統のファンクション(各200mA)を持ち、停止時にライトを暗くする機能、アメリカのディーゼル車によくある点滅機能など、ライト制御に有用な機能が備わっています。 価格は1個あたり約$13程度で、低価格のモーター制御機能付きデコーダーとあまり変わりありませんが、電車のTCなどモーターを使用しないけどライト制御が欲しい車両にうってつけのデコーダーです。 なお、TCSのデコーダーは1年間の保証が付いていて、仮に配線ミスで壊しても無償で交換してくれるとのことです。壊さないに越したことはないですが、ユーザにとってはとてもうれしいサービスです。 |
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