路面電車等バンパーの作り方

路面電車などのインターアバーン車輛を作るとバンパーを作る機会はどうしても増えます。バンパーの市販品はさすがに聞いたこともありませんので、当然自作となります。私なりの方法をまとめてみました。


 

バンパーはおおむね細身ですので、真鍮角棒からの削りだしと曲げで作ることができます。

写真は素材の真鍮角棒、削りだしの時に使う真鍮角パイプと、小型ガスバーナーです。

なお、カーブの具合によっては厚手の真鍮板からの切り出しと貼り合わせでも作れると思います。

真鍮角棒を真鍮角パイプにハンダ付けして、だいたいの形に削り込みます。真鍮角パイプを使用する理由はバイスに挟むことができるうえ、むくですとハンダ付けが面倒だからです。なお、私の場合、ハンダ付けの手間を省くために液体半田をバーナーであぶって固定しています。

この時は大きな金工ヤスリで一気に削ってかまいません。

フライス盤をお持ちの場合は、この工程を一気に効率よくできるでしょう。私は、あいにくこの時はフライス盤のモーター制御基板の故障で手作業です。手作業でもたいした時間はかかりませんが無精者でして...

削り終わりましたら、角パイプからはずし十分にハンダを取り除き、バーナーであぶってゆっくりさまし、焼きなまします。

ハンダを取り除かないでバーナーで加熱しますと、ハンダと真鍮が合金化することがありますので注意。

車体に合わせてゆっくり曲げ、長さを決めて糸のこで切断します。

焼きなますことにより、指で曲がるようになりますが、急角度で曲げる場合はバイスに挟んだり、やっとこで曲げましょう。

このとき、太さの細い方により曲がり癖が付き直線、平行が出ませんので、適時修正します。

金工ヤスリで大まかに削ります。

実車の写真や図面を参考に頭の中にイメージを描いて削ります。

#400程度のペーパーで磨きます。
車体にハンダ付けします。

半田ごての温度に気をつけて一気にハンダ付けします。あまり時間をかけますと、他の部分のハンダが取れてしまいますので注意。

ウインドウシルやヘッダーなど、車体のカーブに合わせて曲げた物は、バンパー固定時に高温になることによりはがれやすくなります。

それを防ぐためにシル、ヘッダーなどを長めに切断し妻板裏側に折り込んでハンダ付けします。こうすることにより高温になってもはがれません。邪魔な折り返した部分は、車体に妻板を固定する前に切断、ヤスリで整形します。

キサゲ処理後、場合によっては小型のヤスリで修正をして、仕上げにペーパーで磨き出来上がりです。


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