乗務員用乗降ステップの作り方

最近はロストワックス、プレス、他と各種の乗務員用乗降ステップが入手可能ですが、専用パーツでない限り、なかなかこれと言ったものが見つからないことも多いものです。そのサイズゆえ細かい作業になりますが、ちょっとした工作でプロトタイプの車輌にぴったりのステップを作ることができます。ここでは、真鍮板から切り出す方法と、真鍮材から組みたてて作る方法を紹介します。


 

真鍮材からの切り出し 工作方法その1

特に強度が心配な場合には、写真のように真鍮材からの切り出しで工作をすることにしています。

この場合、あらかじめ穴をあけて整形してから切り出します。切り出したら、ヤスリで整形して出来上がりです。

作例では、0.6mm 厚の真鍮板を使用しています。あまり薄い素材を使いますと、車体への取り付けが難しくなります。半田シロを含めて切り出すのも手ですが面倒なので私はやっていません。

ケガキ 工作方法その2

プロポーションを優先する場合には、薄い真鍮板を使います。帯板を使う手もありますが、ケガキを正確に行うには真鍮板をケガキ後、切断したほうがうまく行きます。

プロトタイプに合わせて板厚を選びます。写真では、厚さ約 0.25mm の真鍮板を使っています。

折り曲げ部は、アクリルカッターでスジをいれて曲げやすくしておきます。

切断 ステップの奥行きに合わせて切断します。あとでヤスリで整形できますから、あまり厚みにこだわらず作業しやすい幅に切断します。写真は、0.8mm で切断しています。

穴あけが必要な場合には、切断前にあけておきます。十分な強度を出すだけではなく、正確にステップ中板の位置決めをするために穴をあけることをお勧めします。

折り曲げ 折り曲げ線に合わせて慎重に直角に折り曲げます。
半田付け きちんと位置決めをしてステップ中板を半田付けします。

作例で0.3mm の真鍮線を通して位置決めのうえ半田付けしています。

ヤスリがけ 位置決めに使用した真鍮線を切断の上、ヤスリできれいに整形します。なお、作例のステップは、中板がボルト、ナットで固定されているタイプをプロトタイプにしていますので、ステップ外側の真鍮線は多少残してあります。

真鍮線の処理が終わったところで、定盤上でヤスリがけをし、目的の厚みに揃えてきれいにします。

完成 出来上がりです。

細かい作業になりますが、意外に簡単にできますのでお試しください。糸鋸でも切断は可能ですが、やはり切断機があると作業がはかどります。

なお、真鍮帯板でも同様の工作は可能です。


[工作のヒント集]
に戻る


Copyright (C) 2004-2005, 師匠 All Rights Reserved.