塗装用具のお話

どんなにきれいに模型を作っても塗装で失敗すると、なにもかも終わりの状態になってしまいます。幸い、ペーパー工作と違い、真鍮工作の場合、シンナーで塗装を落とすことによって何度でもチャレンジできますが、はじめからうまく塗装できるにこしたことはありません。なんとか筆を選ばずとは言いますが、いい塗装用具はやはり塗装の決め手のひとつです。とは言え、そんなにいいもの持っているわけではありませんが・・・


エアーコンプレッサー

 

 

アメリカの HUSKY と言うツールメーカー製のエアーコンプレッサーです。IWATA の SmartJet と言う大変小型で静かなエアーコンプレッサーを使用していましたが壊れてしまったので、急遽 HomeDepot と言ういわゆるホームセンターで購入した家庭用コンプレッサーです。 

最大圧力は 125PSI とこれまで使用していた小型コンプレッサーの3倍近く強力ですが、騒音も並大抵ではありません。夜の塗装は控えないといけなくなりました。しかしながら、強力なエアーフローとレギュレーターで簡単に空気圧を変えられますので、機能面では小型のものより使いやすいです。エアーブラシ以外にも、車のタイヤの空気入れなど使い道がありますので、重宝すると思います。音が小さければ文句なしなのですが、まあ、値段も安いですから。

コンプレッサー

ハンドピース

 

 
ハンドピースは、IWATA の Eclipse、オリンポス、Badger の物を用途に合わせて使い分けています。Badger のものは、シングルアクション、他はダブルアクションです。

IWATA の物は、サイフォン式で大きな塗料ビンを取り付けられますので、車両の塗装のときはほとんどこちらを使用します。

オリンポス、Badger のものは、ウェザリングや細かい部分の塗装向きです。とは言え、Badger のもので車体を塗装することもありますが・・・

ハンドピース

スプレーブース

 

 
室内で塗装をする際に使用するスプレーブースです。185cfm の非常に強力なファンで有害な空気を排出すると共に、3段階のフィルターで余分な塗料を除去します。

乾燥機用のダクトと同じサイズの排気口がついていますので、工作室の窓(半地下部分の窓)をひとつつぶして、乾燥機用排気ダクトを取り付けせつぞくしてあります。

スプレーブース

塗料など

 

 
日本にいた頃は、塗料と言えば、ラッカー系のマッハカラーを使用することがほとんどでしたが、アメリカに来て状況が少し変わりました。

代用品としてフロッキル、テスター(両方とも同じ会社ですが)などのエナメル塗料を使用しています。ラッカー系に比べれば、乾燥が遅いのが難点ですが、簡単に手に入りますし、筆塗りにはもってこいです。

プライマーはラッカー系で塗装する場合は、マッハのエッチングプライマーを、エナメル系の場合にはフロッキルのグレープライマーを使用しています。

なお、ラッカー系塗料の上にエナメル系塗料を重ねることはできますが、逆をやるとちりちりになってしまいますので注意が必要です。

塗料と言っていいものかわかりませんが、黒染め液には、A-West の Blacken-It を使用しています。この製品はアメリカでは線路を染めるための標準塗料のようです。

塗料皿としては、万年塗料皿(古いものですが)と、プラスチックの使い捨てコップを使用しています。

他に、PBL の Neolube と言う塗料のような潤滑油も重宝しています。

塗料など

 

 
いくらエアーブラシがきれいに塗装できるからと言って、いつもいつもエアーブラシで塗装できるとは限りません。細かいディテールやタッチアップは、どうしても筆の出番となります。

筆は高価なものはやはり使いやすいし成功の秘訣です。ここでケチってはいけません。と言いながら、師匠の筆は古いものばっかり・・・長年使って手放せない、まあ言い方をかえれば長持ちしてる証拠!

筆

その他塗装関係のもの

 

 
マスキングテープはやはり日本のものが一番のようです。3Mから最近性能のいいものが出たとのことですが、まだ試してませんし、日本から大量に持ち込んでいますので、まだ大丈夫。とは言え、テープだけにそんなに長持ちするものではありませんが。

なお、田宮のマスキングテープはアメリカでも入手可能です。ただしかなり高価ですが。

蒸気の主台枠の接点部分などは液体のマスキング材が重宝します。

マスキングテープなど
塗装はいくら換気をよくしたからと言ってもやはり体にいいものではありません。マスク、アイマスクはするにこしたことはありません。右側のマスク、決して大げさではありません。有機溶剤は体に本当に悪いですよ〜 マスク

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