車体の製作
はじめにお断りしておきますが、文中に出てくる寸法は実際の1/80寸法と
異なる場合があります。
作図はかなりアバウトです。
また、プリンターの性能により多少の誤差が生じる場合もありますので、その点を
踏まえてご覧下さい。
●妻板から屋根部の寸法を割り出します。 幅10mm、長さ120mm、厚さ0.4mm の真鍮板を用意し、板の端から100、110mm のところにケガキ線をいれておきます。 妻板の下端から1mmの所と先の真鍮板の端を合わせてハンダ付けします。妻板とは垂直を保つことが必要。下端から1mmずらしたのは車体裾部分が一段凹んでいるためで、この表現は裏から帯板をハンダ付けすることにしました。幅は1mm としました。 屋根のカーブに合わせて真鍮板を曲げ、さらにハンダ付けします。 真鍮板の余った部分にあるケガキ線から妻板端までの距離を測り、100mm
からその分を引いた値マイナス1mm
が車体の横寸法になります。 |
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●車体の作図 妻板製作時と同様ですが、窓穴を全部エッチングすると時間がかかりますし、エッチング 液の疲労も早くなるので、真中に‘島‘を作ってみました。 |
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●真鍮板にパターンを描く 前にも述べましたがHOゲージの20m級車両をエッチングで製作する場合は 感光洋白板では小さすぎます。しかも真鍮板を使いたいのでサンハヤト社からドライフィルム(DF-A4)を購入しラミネートにチャレンジしました。ところがドライフィルムの貼り付けは素人の手作業では気泡が入ったりしわができたりして大変むずかしいです。しかもサンハヤト社ではドライフィルムのみの販売を中止するとのことで、この記事を書くのを断念することになりました。 そこで次の手を考えなければなりません。 |
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A)
は前述の妻板製作時に使用した感光洋白板と同じく、ドライフィルムをラミネートした真鍮板にパターンを描いた透明フィルムを重ねて光を当て、現像すると感光した部分がパターンとして残り、感光しなかった部分が溶けるという仕組みです。 B) と C) は基本的にレーザープリンターやコピーのトナーを利用しています。B) はどちらかというとインレタに近いものがあります。C) はトナーを直接真鍮板に熱圧着する方法です。 パターンが真鍮板に描くことができたらエッチング液に浸し、パターンのあるところは腐食せず、ないところが腐食します。 |
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● A) ドライフィルムの場合
妻板の製作記と基本的には同様です。しかし板が大きいので写真のような露光機を自作しました。ケミカルランプ10W2本使用しています。 |
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パターンフイルムは裏表が異なります。 |
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二重エッチング リブの表現はラインの周囲を約0.1mm 腐食させることによってできますが、ドア、窓の穴あけには0.5mm 厚真鍮板の両面から0.25mm ずつ腐食させる必要があります。 黒色の部分は0.1mm 腐食、赤は腐食させない、青は穴を開けることになります。裏側は青のパターンのみです。 リブの表現の際に行った腐食と同時に裏面からのドア、窓部の穴あけも同時に始まっていました。計算上では窓抜き部分はまだ0.3mm 厚残っていることになります。 |
リブが表現できたら今度は穴あけのためのエッチング作業になります。いったんエッチング液から引き上げ、水洗いし乾燥させます。穴あけ部分以外を腐食させないようにする必要があるので図の青色以外の部分をマスクします。ラッカーの筆塗りでOKです。 | |
ラッカーが乾いたら再びエッチング液に浸します。 エッチング液はサンハヤト製のもの(写真上) と薬局で買った試薬(写真下)があります。試薬は500g入りです。これの1/3を精製水500gで溶かしました。(薄いかも) あとの作業は妻板製作時と重なりますので割愛させていただきます。 |
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