京阪和歌山支店 100 風の
自由形路面電車

 その10

プライマー処理 2005年3月11日

車体、下回り、ポールを酸洗い、洗浄の後、フロッキルのグレープライマーをふきました。

当初、京都電燈デナ21同様の塗装を考えていましたが、ちょっと変わった塗装をしてみようかといろいろ模索中です。発色の良いフロッキルのエナメルで少し派手目に塗装してみようかと思い、色は決まっていないもののエナメルで仕上げる事にしました。

エナメル塗料は乾きが遅いため、日本では敬遠されがちですが、ラッカーのように薄く希釈する必要がないため塗料粒子の遮蔽力が強く、重ね塗りをあまりしなくてもきれいに発色すると言う長所があります。希釈率とコンプレッサー空気圧を適正にすれば、きれいに仕上げる事ができます。

アメリカの代表的な鉄道模型用調色エナメル塗料には、フロッキルとスケールコートがあります。他にもテスターなどありますが、それぞれに関してはまたどこかで説明するとして、私は乾燥が比較的早い上に近所で入手しやすいフロッキルを愛用しています。

フロッキルをエアーブラシで塗装する場合、75%塗料、25%シンナーで、20psi 程度の低めの空気圧で塗装しています。グレープライマーはラッカー系のプライマーのような強固な食い付きをすると言うよりは、下地の色を遮蔽するための用途と考えたほうがいいものです。プラ主体の鉄道模型を楽しむ国柄もあって、真鍮模型でもプライマーなしで塗装する方が多いようです。

塗装

2005年3月12日

派手目に塗装と言っておきながら、アメリカ風の塗装にしてみようと塗ってみれば思い切り地味になってしまいました。オレンジにしようかとも悩んだのですが...

室内に軽くリーファーイエローをふいたあと、車体は、タスカン、屋根、床下をエンジンブラックで塗装しました。なお、フロッキルは基本的に強烈なつや消し色ですので、車体色のタスカンには塗料とほぼ同量のグレーズを混合し、半つやで仕上げてあります。

エナメル塗料が酸素と反応して強固な膜を作るまで少々時間がかかりますので、その間に車番などをどう処理するか考える事にします。デナ500用インレタと一緒にアメリカ風架空鉄道のロゴも含めて作ろうかな、と思案中です。

完成

2005年3月13日

だるまやの明治の機関車用切り抜き文字から車番2を選択し、シンナーで薄めたゴム系クリアボンドで妻板前照灯下に固定しました。

保護棒が洋白の銀色では今ひとつですので、フロッキルのブラスで筆塗り。最初から塗色を決めていれば、真鍮丸棒で保護棒を作っていたところですが、やはり無計画工作のつけがまわってしまいました。

窓ガラスに塩ビ板をシンナーで薄めたクリアボンドで固定。ダイオードブリッジを介して、1.5V豆粒電球を使い前照灯を点灯化しました。前照灯にはレンズをいれていませんので、かなり昔の鉄道模型風です。

鉛を7gほどずつ車体前後に補重し完成です。試運転の結果は良好、軽快に走ります

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