釣り掛け電車のファンであれば知らない人はいないと
言っても過言ではない名車です。旧31系として山手線、
京浜線で活躍した後、クモハ12 50番台に改造され鶴見線に
配置されました。もともと片運車両でしたが、貫通部を残した
形で両運化したため、片側は非貫通、もう片側は貫通と言う
異なる顔を持った大変ユニークな車両でした。
比較的最近まで鶴見線の大川支線で活躍していましたが、
引退し、廃車になってしまったそうです。川崎周辺に勤務
していた頃はたまに見かけました。通勤に使っていた方たち
にはあまり評判の良くない旧型車両ですが、寂しい気持ちです。
キットは安達のものです。
車体は箱型ではなく側板を組み合わせて屋根を載せる
タイプになっています。この車両の特徴のひとつのリベットが
エッチングで車体全体に表現されています。床板はアングル
を使わずに、車体前後に床止め用の板を介してとめる構造に
なっています。強度的に少し心配ですし、床止め板を直角に
とめるのに気を使いそうです。床下機器、台車を除いて、
動力を含むほとんどが入ったほぼトータルキットと
呼んでいい構成になっています。
古い車両だけに年代ごとに姿が微妙に変わっているのですが、
思い出にある1980年代半ばの姿、不細工な窓の保護棒なし
の時代を再現する予定です。さて、どうなりますことやら・・・
実を言うと、鶴見線の車両はもう1両持っていまして
そちらは完成しています。が、なにぶんにも昔のものなので
オーバーホール兼塗装のしなおしを検討しています。
まずはお決まりの紙やすりによるプレスめくれの修正です。きれいに抜けてはいますが、若干のめくれが客用ドアを中心にありますので、平らにしてあげます。
とりあえず車体側板をやすりました。妻板も後ほど妻面の工作に入る前にやすります。 |
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ウィンドシル、ヘッダーを半田付けします。多少長めに切り出しておいて、半田付け後カット、やすりでドアと一直線になるように仕上げます。
リベットをつぶさないように必要最低限の半田で取り付けた上、はみ出た半田は慎重にキサゲ処理します。窓側から半田を流し込むと、リベットをつぶさずにきれいに取り付けられます。 |
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ウィンドシル、ヘッダーの取り付けが終わりました。写真上の側板はまだやすり処理が終わってません。なお、必要最低限の半田でとめていますので、キサゲ処理は非常に簡単に終わります。
妻板のシル、ヘッダー、ならびに必要な部品はすべて取り付けてしまいます。組み立て説明書では、行き先表示板枠、踏み板はあとからつけることになっていますが、箱にしてからでは取り付けづらいですし、この後の工作を考えると、ここで取り付けておいても不都合はなさそうです。 それにしても前面の標識灯ですが、どう見ても雰囲気違います。こんなに目立つものではないんですが。 |
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非貫通側の妻板(写真左側)には踏み板の脚が出てきていますが、床板取り付け板のじゃまになりますので、やすりをかけて平らにしておきます。
実を言うと、妻板の裏側に半田を流しすぎました。どうせ見えないからいいやで、小手先に半田メッキをした直後に、小手先についた半田を十分に落とさないで作業をしてしまったためです。無精はいけませんね。キサゲ処理が面倒になって結局時間がかかることになります。いそがばまわれ。 床板取り付け台を、妻板下部から 2.5mm 上に取り付けますので、ノギスの段差測定部を使用して正確な位置にケガキます。(写真右側) |
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側板に乗降ドア、窓枠を取り付けます。窓枠の一部があとから取り付けるドア開閉知らせ灯の穴と干渉しますので少しだけ切り取ります。
キット付属のホワイトメタル製ドア開閉知らせ灯は不良品でした。キット付属のホワイトメタル部品のうち、小さなものはだいぶ形が悪いため、エコーなどの部品と交換するつもりです。ドア開閉知らせ灯はエコーのものを注文しました。まだ手元にないので、取り付けはのちほど。 窓枠のエッチングはよくできていますが、若干バリが残ってますので軽くやすりをかけてから取り付けます。 |
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