以前にデナ21の竣工当時をスクラッチ工作しましたが、
工作しながら叡電のデナ系列をすべて竣工当時、入線当時の
姿で作って並べて飾ったらかっこいいだろうな〜と思い、
デナ21の完成直後にデナ500を作りました。
デナ500はリベット埋込みにかなり時間がかかり次はポール
電車以外を作ろうと思っていたのですが...
デナ1は大正14年に京都電燈により、出町柳-八瀬間開業時に
用意された車輛で 6輛が新造されました。嵐電21型の流れを
組んだスタイルの小型木造電車です。
デナ11はデナ1の増備車両として大正15年に4輛が
製造されました。強い丸みを帯びた妻板のデザイン
そのままに全長を延ばし3扉車になりました。電装品が
デナ1と異なり米国GEのものになりました。
デナ1、デナ11ともに竣工時は、ダブルポールで前照灯、
標識灯もなく、また連結器もありませんでした。
竣工当時の姿は資料も少ないためかなり想像まかせの工作ですが
デナ21同様、なじみの姿とは違った姿で出来上がりました。
車体の長さが違いますが、電送機器、台車を除けばほとんど
同じ車両と考えられる車両ですので、2輛同時進行工作しました。
デナ1 の工作のポイントは、MAN台車と屋上に配置された抵抗器、
デナ11 の工作のポイントは床下のトラスバーに置きました。
2005年6月7日
妻板の折り曲げ基準ゲージを作り、それを元に妻板に必要な素材の幅を計算し、妻板を 0.35mm 真鍮板から切り出しました。 2輛分ですので 4枚必要なところですが、前面の立体的な表現をうまくできるか、わかりませんのでとりあえず1枚試作することにしました。 |
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窓枠周りは、0.15mmの真鍮板をしっかりとハンダ付けし、窓枠を抜くことにしました。 | |
窓枠を糸のこで抜き、きれいにヤスリで整形しました。
両側の縦のラインは 0.5 x 0.2mm 真鍮帯板をハンダ付け後、ヤスリで削り高さを揃えました。 0.4mm の真鍮線を窓下部にハンダ付け後、窓内側から外側にかけて斜めに削りました。 試作してみて実感的な妻板ができる自信を持ちましたので、この方法で残りの妻板も工作するつもりです。ただ、縦のライン、雨樋とバンパー部を削除しないといけません。またまた無計画工作がばれてしまいました。 |
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ちょっとわかりづらいかもしれませんが、車内から外に向かって窓下部が斜めに下がっています。実車のこの斜めのラインが非常に目立っていますのでちょっとだけこだわってみました。 | |
2005年6月14日
折り曲げゲージに合わせ妻板を曲げました。折り曲げるカーブより細い丸棒に押し当てて指で少しずつ曲げます。両端は曲がりづらいのでペンチで軽く曲げています。蒸気機関車のボイラー丸めの要領でやれば簡単なものです。なお、シャープさがなくなるので、焼き入れせずに曲げました。 印象通りの妻板ができましたので、残り3枚同様に工作することにします。 |
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2005年6月19日
残り3枚の妻板を作りました。 レイルロードの竣工図の写真を見る限り、デナ11の窓桟はデナ1に比べ細く感じられます。こういうときは図面やスケールよりも自分が受けた印象第一に作るべきだと思います。と言うことで、右2枚はデナ11用、若干細くしてみました。 |
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