京阪和歌山支店 100 風の
自由形路面電車

 その2

直角出し 一辺を直線に仕上げたら、続いて直線に仕上げた辺に対して直角になる辺を仕上げます。

スコヤで直角になる辺をケガキ、切断、さらにヤスリできれいに整形します。この作業で出来上がった直角の二辺を基準に全体のケガキを行います。

直角の二編は、平面(2次元)の X 軸と Y 軸になりますので、正確なケガキを行うことが出来るようになります。

妻板ゲージ まず妻板から作りますので、妻板のサイズを出す必要があります。縦の長さは図面から測ることができますが、曲線部分はゲージを作って採寸します。

採寸と妻板の折り曲げ基準用ゲージを作ります。車体幅に切り出した真鍮板に妻板のカーブをケガキ、糸のこで切断、整形します。

採寸 正確に長さを出した真鍮板の切れ端を折り曲げゲージに合わせて曲げて、ゲージに半田付けします。この時、切れ端の長さは妻板の大きさを余裕持って上回る大きさにしてください。

はみ出た部分、写真のピンク色の部分の長さを、真鍮板の長さから差し引いた長さが、妻板の幅になります。たとえば、切り出した真鍮板の長さが 40mm で、はみ出た部分(ピンク色)の長さが 10mm の場合、妻板の幅は 30mm になります。

妻板ケガキ 採寸ができたところで、妻板のケガキをします。写真のようにノギスの一方のジョーを真鍮板の直線をきちんと出した辺に合わせ、もう一方のジョーでけがきます。
ケガキ終了 ケガキが終わりましたら、窓を抜く際に糸のこの刃を通すための休み穴をあけます。

写真の大きな穴は、前照灯用の穴です。手元にある約 3mm の真鍮パイプを使う予定です。

窓の穴あけは、前面を曲げる前にあけてしまうと、きれいに曲げることができなくなりますので、曲げてから抜くことにします。

作例では素材に 0.38mm の真鍮板を使っています。この厚さですとそのままでもきれいに曲げることができますが、容易に曲げるために焼きなましを行うのがいいでしょう。

焼きなましとは、金属を熱して、時間をかけて冷ますことで、これによって金属が柔らかくなります。

妻板の曲げ 焼きなました妻板を雑誌などの柔らかい紙の上で、丸棒を当ててゆっくりと曲げていきます。端はどうしても曲がりづらいですから、小径の丸棒を当てて指でゆっくり曲げるといいでしょう。それでも曲げづらい場合には、ペンチなどを使用して慎重に曲げます。

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